*小川光一出版情報*

*小川光一出版情報*

*小川光一 出版情報*

2015-08-01

『雨水の紅茶』



 
 
 
 
 
ーーーーーーーーーーーーー
アフリカ・ウガンダ共和国
2015年6月渡航の記録
<第三弾>
ーーーーーーーーーーーーー
 
 
 
(※この文章及び写真はNPO法人MUKWANOのサポートメンバーとして現地へ1人渡航し、その日々の中で体感及び撮影したものとなります。)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 
 
 
 
君の瞳に
僕はどんな風に
映ってるのだろうか。
 
 
君が普段買うことなんてない
ミネラルウォーターのペットボトル。
 
それらを大量に買わないと
君の住む町で生活できない僕。
 
このミネラルウォーターが
君と僕をつないでいるようで。
 
でも、
 
君と僕の溝にもなっているようで。
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
アフリカの地方地域は電気や水が通っていないところが多い。僕が通うこのウガンダ共和国、首都から南西200kmにある地区もその1つ。最近やっと電気が少しずつ通り始めていて、今までの生活が壊れながらも、なんとか新しいものを生み出そうとしている。ただ、水はまだまだ深刻に不足している。
 
 
僕がサポートしているホームスクールは、その電気が通り始めた村より更に山の上。電気も水もない場所だ。両親を亡くした遺児の衣食住の保障、そして近隣の子供たちを含めた多くの子供たちの教育機会を作っている。
 
 
基本的に彼らの重要な生活用水となるのは雨水だ。雨水をタンクなどに溜めて、それを使って生活する。しかし、雨季と乾季で構成される地域ゆえ、乾季はとんでもなく水不足になる。そうなれば日課のように近くの湧き水(ボアホール)に水を汲みに行かないといけない。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
まあ、
「近くの」って言ったけど、
山道を往復10kmとか20kmとか
ものすごい距離ね。
 
標高1500mとかの国だから
日本人の僕には
1回付いていくだけでも
苦痛でしかない。
 
 
 
そしてこの通り、
やっと辿り着いたのに
待ち受ける水は
 
泥水。
 
 
 
 


 
 
 
22歳の時に初めて
この泥水汲みの光景を見て
その時は正直ビビッた。
 
 
 
 
 
 
 
 
泥水なんてさ、無尽蔵に出る公園の蛇口をひねって、砂場で遊ぶためのものでしかなかったもん。あんな遊びするんじゃなかった。今ではただでさえ砂場遊びが不衛生だからって遊ばせない家庭も増えてるらしいけど、それだけ今の子供たちはばい菌に弱くなってるけど、なんにせよ日本人が泥水を飲んだら確実に身体壊れるよね。彼らだってさすがに免疫は付いているかもしれないけど、壊すときは壊すはず。そう考えると、やっぱり雨水は貴重そのもの。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
ある日、
先生の1人が 
雨水で作ったティーを
僕にくれた。
 
 
彼は
「koko!
これはクリーンだよ!
心配しないで!」
って言った。
 
 
日本人の感覚でいけば
雨水は飲むものじゃないので、
 
「クリーンじゃねえよ」って
思ってしまった自分を
なんだか悲しくなった。
 
  
 
 
 
僕たち日本人は雨水なんかより圧倒的にキレイな水を使ってる。ボタン1つで、蛇口ひとひねりで。その一方で彼らは一生懸命歩いて泥水を汲んで、雨が降ればクリーンな水って喜んで。なんだこれ。
 
ミネラルウォーターを毎日近くの村で手に入れて飲む僕に、子供たちは羨ましそうな目を向ける。でも、それが嫌だと思っても、このミネラルウォーターがないと結局僕は彼らと一緒にいれなくて、この矛盾を孕んだ差を、なんだか悲しくなった。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
幸せってなんだろうか。
 
 
この地域はHIVが世界で一番最初に発祥したと言われる場所。ただでさえ貧困地域なのにそういった疫病も蔓延してるから、大人がすごく亡くなる。取り残された子供が山奥をさまよう。昔は山の中に子供の死体が転がっていたり、もっともっとカオスだったって現地の人が言っていた。そういった問題は根深くて広範囲でなかなか簡単に改善するものでもない。
 
 
 
 
 
 
学生で国際協力をしてる子が
たまに「現地の人たちは
笑ってて十分幸せそうで、
支援なんて要らないと思った」
って活動をやめたりするけど、
 
そういう場所までしか
辿り着けてないだけで、
その奥を見れてないだけだろうが、
って思ってしまう。
 
 
 
 
 
かと言って、
奥まで見てしまうと、
無力感に包まれて
 
逆の意味でこういった活動を
やめてしまう人も多いと言われている。
 
 
 
 
 
更に言えば、
そもそもこういう問題に
いろーんな理由を並べて
関わらない人の方がほとんどな訳で。
 
 
僕の無力感は
どこに目を向けても募るばかりだ。
 
 
 
 
 
 
 

 
 

 
 
 
 
  
 
 
 
 
 
僕も28歳になってしまった。
 
この5年間で少しは
この無力感もなくなるくらい、
自分ができることの範囲も
増えるかと思ってたけど、
全然足りないみたいです。
出来の悪いやつだな。
どこまで僕は
突っ走ればいいんだろ。
 
 
 
 
一緒に突き進んでたはずの友人たちもみんな就職して、そのほとんどが僕とこういった話をすることを避けるようになってしまってる。学生の頃に海外支援をしていた人で、卒業後も続けてるやつなんてほんと数少ないし。
 
 
 
 
 
28歳の誕生日、
 
「28歳に相応しい生き方をして」
って実の母親からメールが来た。 
 
 
 
同級生からも
白い目で見られている話を
聞くことが増えてきた。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
息がしづらい国だ。
 
幸せってなんなのだろうか。
 
 
 
 
 
 
 
理解されないことが多いけど、
 
魂が震えるものが
こんな生き方だったから
 
僕はこの道を
進んでるだけだよ。
 
 
 
 
心の底から魂が震える
そんな生き方が公務員だったら
僕は今頃公務員になってる、
それだけの話だよ。
 
 
 
 
 
君の瞳に
僕はどんな風に

映ってるのだろうか。
 
 
どう映ってても 
知ったこっちゃないけどな。
 
 
 
 
 
 
 
 
命は燃やせるだけ燃やせ。
 
燃やさないと勿体無い。
 
  

 
ぐおーー
 
最後まで読んでくれて
ありがとうございます。
 
 
 
 
 

小川光一
 
 
 

  
 
 
 
      ============
        僕の執筆した本が現在出版中です! よろしくお願いします!
 
 
 
  ① 『あの街に桜が咲けば』小川光一著
「津波の最高到達点に桜の木を植える人々の記録」「彼らの命のメッセージを伝えるために全国各地を飛び回る僕の奮闘記」がミックスされたドキュメント本です。Amazonにて販売中(※「オンデマンド」というのが紙の本です)。
 
 
 
 
 
②『いつ大災害が起きても家族で生き延びる』小川光一著
かわいいネコたちと一緒に学ぶ防災対策本。いざという日に備えて今できることは何か、大切な人と一緒に知っておいて欲しい防災の知識をまとめたものになっています。全国書店にて(※Amazon等でも購入可能です)。
 
 
 
 
 
③『雨宿りはパレード~ウガンダ共和国は幸せの見つけ方を教えてくれた~』小川光一著
ウガンダ共和国のホームスクールに7年間通い、その生活体験を綴ったエッセイ本です。ふざけて書いたり、大真面目に書いたり、僕の喜怒哀楽が詰まってます。Amazonにて販売中(※「オンデマンド」というのが紙の本です)。
 
 
 
 
============